読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

みほしブログ

趣味は生活と読書。

ベイマックスと「武装は正義」の国、アメリカ【ネタバレあり】

観てきましたよ、私の周りでも評価サイコーなベイマックス!

 
いやね。
もうね。
アメリカで作られた映画でここまで現代のニッポンへのリスペクトを感じた映画は初めて観ましたよ、だいたいニッポンが出でくる映画はチャイナと混合していたり、「日本人=メガネでオタク=キモーーwww」な感じの人種差別を含んだサングラァーシーズ(色眼鏡)で私たちを見ていたことが大半なのに。
街の風景から主人公ヒロ・ハマダの造形に至るまで「日本人をバカにしてやろう」感はゼロ!ゼロどころかマイナス!づぼらやまで忠実に再現!てな感じでした。
 
でもね。
このベイマックス、アメリカの主義を刷り込まれるようなねばっとした映画でもあるんですよ。
 
 わたしが気になった点を中心にベイマックスのストーリーをまとめます(つまりあらすじではありません)。
以下ベイマックスのネタバレあり!!
 
 
 
 
主人公ヒロ・ハマダは火事で亡くなった兄タダシの死因の真実を探るべく、タダシが遺した人を救うことを目的とした病気や心の治療を行うケアロボット・ベイマックスを、空手やロケットパンチを習得させ戦闘用に強化し、ヒロとその仲間たちも科学の力によって武装し、最終的に正義の味方として武力をもって「人を救う」 ヒーローになる。
 
 
要は
「心や身体を癒すだけでは人は救えない!武力がなければ人を救うことはできない!」
という主張がひしひしと感じられるわけです。
 
ベイマックス アクションフィギュア ベイマックス2.0

ベイマックス アクションフィギュア ベイマックス2.0

 

 ↑武装後のベイマックスさん 

 

アメリカでは憲法上「武装する権利」が認められています
 
規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有しまた携帯する権利は、これを侵してはならない。
 
Amendment II
A well regulated Militia, being necessary to the security of a free State, the right of the people to keep and bear Arms, shall not be infringed.

 

民兵Militia)」と前置されていることから、集団の権利か個人の権利か争いがありますが、連邦最高裁判所は2008年のDistrict of Columbia v. Heller判決においてこれをアメリカ建国の歴史からみても個人の権利として認められるとしました。
 
 
武装したベイマックスと5人が疾走しながら「兄さん!こんな形で人を救うことになったよ☆」(うろ覚え)と超前向きなヒロのモノローグで映画は終わります。
ベイマックスはケアロボットなのでヒトを傷つけることができない、という設定はあるんです。でも、「武装は正義」という映画内に溢れる空気に、非戦を掲げ銃規制当然の国の者としてはうすら寒い怖さを感じました。
この「うすら寒い怖さ」はシュガーラッシュを観たときにも感じたんだよね。これもいつかまとめたいです。
 
武力で解決する映画なんてゴマンとあるだろ!と総ツッコミが入りそうですね。はい、ゴマンとあります。
にもかかわらず、わたしがベイマックスから「武装は正義」の空気をキャッチしてしまうのは、そもそもベイマックスがケアしかできない存在にあったにもかかわらず後天的に戦闘能力を付加されること、予告映像がハートフルなドラマのように見せていて基本は子供向けのアニメ映画であるにもかかわらず、武装・武力に対する躊躇が見られないからだと思います。
せめてもの救い(?)はベイマックスさんが戦闘力を強化されるたび「ほんとうに必要でしょうか?」とヒロに問いかけているところですかね。
 
日本でもしベイマックスが作られたとしたら、治癒能力を高める方向になったりして?

 

ベイマックス オリジナル・サウンドトラック (初回生産限定)

ベイマックス オリジナル・サウンドトラック (初回生産限定)

 

 

 

おまけ:論点は全然違いますが、ベイマックスについての指摘で面白かったブログです。これ、ほとんど改変だよね…。


【映画】ベイマックスのタイトルロゴ表示が最後のワケ【ネタバレ感想】:ゆきをはのり塩食べたい - ブロマガ

  

 

 参考:勝田卓也「コロンビア特別区の厳格な銃規制が合衆国憲法第2修正を侵害するとした最高裁判決」大阪市立大学学術機関リポジトリより

http://dlisv03.media.osaka-cu.ac.jp/infolib/user_contents/kiyo/DBc0570203.pdf